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株式会社吉田 社長 吉田輝幸氏 インタビュー | JAPAN TWO
YOSHIDA & CO., LTD.

株式会社吉田 社長 吉田輝幸氏 インタビュー

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「一針入魂」とはどのような意味でしょうか?

JAPANTWO(JP2): HP等に「一針入魂」と書かれていますが、具体的にどのようなことでしょうか?

吉田輝幸氏 (吉田): 「一針入魂」とは創業者の口癖で、よく唱えていました。創業者は職人の出身でしたから、ものづくりに対する気持ちを表すために「一針入魂」という言葉を自分で考えたのだと思います。要するに、かばんを作るのに一針一針、魂を入れて縫っていきなさい、きちっと縫っていきなさい、そうすると、そこから出来ていくものと言うのは、きちっとしたものが出来上がる。そういった気持ちを代々伝えたい。これは、手縫いじゃなくても、ミシンによる縫製であっても、気持ちを込めて縫っていけば、当然出来てくるものは良いものができるし、そして、ぬくもりというものは消費者の皆様にわかってもらえる。そういう意味もあって考えたのだと思います。私どもはそれを社是にしています。

なぜメイドインジャパンにこだわるのでしょうか?

JP2: 海外製品が多い中、なぜ、今もメイドインジャパンなのですか?

吉田: 創業者が職人の出であったこともあり、「日本の職人さんを大切にしてもらいたい」「代々絶えないでもらいたい」という気持ちを我々に残していったのです。「日本の職人さんが本当に気持ちを込めて作るということをこの先もきちんと続けて欲しい。」これが遺言のようなものでした。これを忠実に守って、職人さんが活躍出来る場所を我々で守り続けています。

JP2: 社長自身のメイドインジャパンへのこだわりはなんですか?

吉田: クラフトマンシップというか、日本の職人さんのものづくりに対する気持ち、こういったものは品物に自然と醸し出されます。これは独特なもので、こういった日本人の心の温かさを海外の方にも訴えたいし、こういったことを海外の若い人がいろいろな媒体を通じてよく調べてくれています。これは本当にありがたいことです。それに応えるためにも、私たちがいつまでもメイドインジャパンを発信していく、この考えはずっと変わっていません。同業者の方たちが一時期、製造拠点を一斉に海外へ移したことがありました。けれど、「安くて利益が出るものを作ればいいや」という考えで作ったものには、温かみもなにもない。吉田さんはなんで中国に拠点を作らないのかと何度もいわれましたが、うちはメイドインジャパンでいきますと、日本の職人さんに全てお願いしていきますと、一切振り向かなかったです。当時は工賃がリーズナブルな中国で生産して、販売価格を安くするということが業界の主流となっていましたので、正直、私たちの商品も価格競争という面では苦しかったです。しかし、営業のみんながメイドインジャパンのいいところ、吉田カバンのいいところをアピールして得意先の売り場を確保しています。その当時に海外生産に切り替えた会社の一部は消え去りましたね。

上松氏(株式会社吉田広報 / 上松) 今はメイドインチャイナの製品も技術力が上がってきているので、現在も質が悪いとは一概に言えないです。しかし、私どもは定番商品以外にもコラボレーションアイテムの開発も行なっていますので、常に新作を作成しています。そうすると、こまめな職人さんとの打ち合わせも必要なので、海外での生産は絶対に無理ですね。毎日のように職人さんには来ていただく、又は職人さんのもとにうかがうことで、コミュニケーションをとっているのです。これが日常的にできるのは、本社からほど近い、東京近郊にも工場があるおかげだと思っています。

吉田: 私どもの商品は材料からオリジナルで、金具もオリジナルで作っているということがほとんどです。そのため、言語が同じである国内のほうが細やかな意思の疎通が出来ますし、スピードの面も全然違ってきます。また、デザイナーが開発過程を自分の目でチェックすることが大切ですから、やはり国内じゃないと出来ません。そして、デザイナーと職人さんは密なコミュニケーションをしています。けんかになることもあるようです(笑)こういう縫い方をしてくれという要求に、職人さんが無理だと言うことも時にはあります。しかし、なんとかやってみてくださいと頼みこんで持って帰ってもらう。そうすると、後日に職人さんが出来たよと言って嬉しそうに持ってきてくれる。このような、やりとりはメイドインジャパンだからできるのです。緊急時には職人さんが日に何度も弊社と工場を行ったり来たりすることさえありますよ。これは、海外だとできないですね。

上松: また、長いお付き合いの職人さんだとやりとりがスムーズにできるんです。たとえば、強度面を考慮した補強や、生地裏の後始末について「そこまでやらなくても、見えないんだからいいじゃないか」と思う方も中にはいらっしゃるでしょう。しかし、それを1度やっていただくと次からは頼まなくてもきちんとやっていただけるようになるんです。コミュニケーションの積み重ねがどんどん大きくなっていくので、話がスムーズに進むんです。

吉田: うちのデザイナーは全く妥協しないですからね。

上松: それと、吉田カバンでは社長が製品開発に一切口を出さないんですよ。大きい話に関してはもちろん許可は取りますけれど、こういうものを作りなさいとか、こうしなさいとかを社長は言わないで、企画部に任しているんです。こういうのも、稀な会社だと思いますね。

JP2: 「それは、だめだ」とかいうこともないんですか?

吉田: 一切ないです。展示会直前までは私も商品の詳細を知らないんです。我々が口を出してしまうと、デザイナーが育たないんですよね。たとえば、我々が見ているものは今売れているもので、デザイナーが見ているものはこれから売れるもの。デザイナー相手に、今売れているものの話をしてしまうと、せっかく出てくる芽をたたかれてしまう感じになっちゃいますよね。だから、私は社長になる前も今も企画内容には一切口を出していないです。

JP2: それがなかなか出来ないんですよね(笑)

上松: だから、逆にデザイナーからすると社長が会社全体をしっかり見ているので、安心してものを作れる環境があるんですよね。ラゲッジ レーベルブランドの商品が80年代に人気を博した後に、売れなくなった時期があったんですよ。そのときに支えてくださったのが、革のボストンバッグなどを販売している専門店や百貨店の方々でした。要するに若い方向けの商品が売れなかった時、革のボストンバッグ等の古くからある定番商品が年配の方に淡々と売れていたので、会社を維持できたんです。その後、タンカーブームが来たのですが、安易な業務拡大はせず、コツコツと伸ばしていった経緯もあります。私はその頃に入社したのですが、万が一何かあったときのために資本を蓄えているという印象を受けました。要するに、何かあっても物を作れればまた、何か次に繋げられるという考えなのだなと思ったんですね。

吉田: これは、創業者がこういう経営方針だったんですよね。決して無理をしないで、人様に迷惑をかけないように。職人さんにもそのようにしてお願いをしてきました。生産を続けるには財務的にしっかりしたものを持っていないとできないわけです。それを、今でも受け継いで注意しています。そういったことで、今では2代目3代目のお付き合いになってるところもあります。メイドインジャパンを維持していくためには我々がフォローをしていかなくてはいけないと思っています。

上松: 職人さんたちが食べるのに困ると廃業してしまいますよね。吉田カバンは職人さんありきの会社でもあるので、そういうことがないように、どの職人さんにどのくらい仕事が入っているのかということも会社で把握して、あまり偏らないように意識しています。

吉田: 職人さんが月末に支払い金を会社に受け取りに来て、その間の時間に作業ができないということがないように振込みにしています。これは創業者が昔からやっていたことで、当時は小切手を持ってそれぞれの職人さんのところに払いに行っていました。それに、みやげ物も一緒に付けたんです。夏は米で冬は炭。こういった、職人さんへの細かい配慮とかそういったものが、今でも職人さんの心に残っているんだと思います。皆さんよく、メイドインジャパンと簡単に言われるけれども、中身の濃さという点ではうちの場合どこにも負けないと思いますよ。

よく、最後の部品だけ取り寄せて組み立てて、メイドインジャパンっていうのがありますよね。これは嘘ですよね。こういったことは、私どもは一切やっていません。

上松: 裁断・縫製は全て国内で行なっています。やはり、良いものは積極的に取り入れたいので革・生地やパーツなどの素材類は日本だけでなくいろいろな国のものを使いますよ。

吉田: ただ、製造・作るのは全て日本です。

日本の職人と海外の職人と違うものは何でしょうか?

JP2: 日本の職人と海外の職人と違うものは何でしょうか?

上松: クラフトマンシップとして、職人さんの一人一人がきちんと責任を持っている会社というのは、海外であってもうちの会社のやり方にすごく似ていると思います。吉田の東京近郊の職人さんたちって、自宅兼工房って方がすごく多いんですよ。都心は土地が高いので工場を簡単に作れないということもあるのですが、少数精鋭で作業をしているため何かトラブルがあったときに責任の所在が明確になります。そうすると、ここを改善しようという話がスムーズに進むんです。また、修理品を預かった時にはそれを実際に作った工場に戻すということも重要視しています。誰が作ったのかわからないものを直すのではなく、その工場で作られたものをきちんと直すというシステムをとっているので、直す方としても気持ちの在り方が違いますよね。それに、そうすることで、どこの工場が修理が多いのかということもわかりますし。修理をするということは分解して縫い直すということですから、とても手間のかかる作業で実は新しいものを作ったほうが簡単だったりするのですが、逆に情報の宝庫で何で壊れやすいんだろうってこともわかり、理由に行き着けることが多くて勉強になると言う職人さんも多いですよ。

吉田: だから、日本の職人さんにきちんと作ってもらって、今言ったように、きちんとアフターケアできることっていうことは、ものすごく大事なことです。これは海外で生産してしまうとできないですから・・・

上松: もしくは、すごく時間が掛かってしまいます。

なぜ、オンリーショップ「KURA CHIKA」は海外進出したのでしょうか?

JP2: なぜ、オンリーショップ「KURA CHIKA」は海外進出したのでしょうか?

吉田&上松: 表参道と丸の内以外の「KURA CHIKA」は私どもが出店しているのではなく、パートナーシップ店を母体としています。実は香港の「KURA CHIKA」とはとてもお付き合いが長くて、1店舗目のオープンからすでに12年経っています。運営してる方は日本人の方なんですよ。

吉田: 香港で仕事をしていた創業者の友人の息子さんが香港でショップをオープンする際に、メイドインジャパンのよさを出したいと言ってくれて、その理念は我々も同じだったので、これはおもしろいということで協力したのがスタートだったんですよ。
そして、先日香港で3店目がオープンしました。

JP2: 香港・台湾だけでなく、他の国へ進出する予定はありますか?

吉田: 今のところ、中国本土への進出については我々はとても慎重に考えています。韓国などからも色々お話はいただいていますが、とにかく今は、現在のお得意様との関係をもっと深めるということが第一なので。それが完全にできなければ中途半端に終わってしまいますので・・・それらが全て定着してから考えてもおかしくないと思います。ショップ展開はよく調べてからやっています。

ファンの方へのメッセージ

JP2: 最後に、海外に居る吉田カバンファンの方、そして、これから吉田カバンのファンになる方へのメッセージをお願いします。

吉田: しっかり物を見る目を養ってください。消費者の皆さんにそういう目で(養われた目で)見てもらいたいです。そして、メイドインジャパンのわが社の商品をいつまでも愛してもらいたいです。途中で飽きることなく・・・そして、もし飽きてしまわれたらまた、わが社の違う商品に切り替えてもらいたいです。そういったふうに、愛着を持ってもらいたいです。

 

 

 

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