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豆乳ラーメン専門店主 米川実氏インタビュー | JAPAN TWO

豆乳ラーメン専門店主 米川実氏インタビュー

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豆禅は京都下鴨の閑静な住宅街にある豆乳ラーメンの専門店です。湯豆腐料理店の店長を10年努めていた米川実さんが独立して出したお店で、日本の文化を海外にもっていくことをミッションにしています。今回、豆乳ラーメンについてのこだわり、また今後のプランを聞くためにお店に訪問しました。

インタビュー、英訳: リャオ・フロレンティーナ

転写: 眞仁田恭子

豆乳ラーメンを始めたきっかけはなんですか?

米川実氏 (米川)

京都の湯豆腐屋の料理長を10年間してたのですが、その時にオフシーズン用メニューとして開発した数々の商品メニューの中で一番人気だったのが豆乳ラーメンでした。 一乗寺はラーメン激戦地区で、僕もラーメンが大好きでよく食べていたのもきっかけになりました。

京都のラーメンといえば何ですか?

米川

「鶏コッテリ」「背脂醤油」「豚アッサリ醤油」の三種類みたいですね。でも、こってり系のラーメンは他でもたくさんやってらっしゃるので、京都を代表するラーメンとしては天下一品のこってりラーメンが特に有名ですね。京都という風光明媚な土地で意外というか、他府県の人は京都というとあっさりとした薄味のイメージをもっているけども実際京都で流行っているラーメンはこってり系です。ですので、僕は京都らしいラーメン、京都に似合うラーメンを作りたかったんですよね。

「京都で有名な食べ物は何ですか?」というと大体、「そやな、やっぱり湯豆腐かな~」と言う会話がよく出てくるんですけど、その湯豆腐屋で働いていたので、湯豆腐から生まれた豆乳ラーメンは京都の代表にふさわしいと思います。

湯豆腐屋を続けながら、豆乳ラーメンのお店を始められたのですか?

米川

湯豆腐を頂くのは秋~冬がメインのシーズンですが、それ以外はオフシーズンなんです。営業時間もお昼だけでしたので、夜は予約のみでやってませんでした。 その空いた時間を利用して豆乳ラーメンのマーケティングを兼ねたリサーチ目的のお店を開業しました。

それは何年前ですか。

米川

ここ下鴨の隠れ家的なお店で豆乳ラーメンをお出しするようになったのは2004年の7月26日からなので9年前です。ちなみに豆乳ラーメンをこの世に出し始めたのは、その前の湯豆腐屋で出していた時なので13年前の2000年ぐらいからですね。その頃は誰も豆乳ラーメンを出してなかったので僕が世界で初めて豆乳ラーメンを作った創始者と言うことになります。

食材に対するこだわりはありますか?

米川

禅語に「知足」とあります。これは「すべての物は足りていると言うことを知る」と言う意味ですが、豆乳ラーメンは精進料理の禅のことも取り入れていますので、食材にこだわると言うよりも自然の恵みやたくさんの人々のおかげで目の前に出された食事を有難く感謝して頂く、と言うことに重点を置いています。

それでも昆布だけは高級料亭でよく使われている「利尻の昆布」を使用しています。

それは国産ですか?

米川

北海道の利尻島っていうとこで採れた昆布で日本料理や京料理でよく使われるものなんです。海底から約20mの長さがある昆布の1番根元にあるのが最高級で20mのある中から1個しか採れません。そこから上にいくに従ってだんだん価値が下がっていくんですけど、豆乳ラーメンのスープにはその根の部分をふんだんに使っています。

他に鰹節とかにこだわりはありますか?

米川

鰹はそうですね。以前使っていたのは目近っていうやつで、それは湯豆腐のつけだれを作るときに使ってました。湯豆腐屋ではそれを使っていたけれども、うちでは混合と言われる、鯖節や鰯節が入った、そばやうどんのだしをとる時に使われるタイプを使っています。

それはどうしてですか?

米川

動物性食材なので本来精進料理には使われないのですが、そこまでストイックにしてしまうとビジネスとして成り立たなくなってしまう可能性があるのであえて入れています。鰹節、鯖節、鰯節の混合を使うことで、少し複雑で奥行きのある濃厚なスープに仕上げてます。

麺類へのこだわりはありますか?

米川

麺は普通のラーメン屋でも使用されている大衆的な麺ですけど、関西では珍しい九州地方でよく使われている一番細い極細麺で「28番手」と言うのを使用しています。 製麺機で30ミリの幅で何本に切り分けるかで番号が決まるのですが、普通は20番手(約1.5mm)、太麺などは16番手(約1.9mm)前後に対して28番手(約1.1mm)は限界の細さです。

豆乳ラーメンは細い麺に合うんですか?

米川

麺が太くなればなるほどスープの味が濃くないとバランスが取れないというのがあります。豆乳ラーメンはあっさりしているので、やっぱり極細麺と相性が抜群です。

ラーメンはいわゆるB級グルメだと思うんですけど、豆禅の豆乳ラーメンは京都らしくてB級とは言えないですよね。

米川

豆乳ラーメンはある意味、B級グルメにはしたくないですね。ラーメンのカテゴリの中でも別格であって欲しいです。京都には京料理ってあるのですがどちらかと言えば、そっちに近いものであって欲しいです。その辺は僕が湯豆腐屋の店長を10年していた経験や尺八道の順師範であることからもそう言っていいんちゃうかな?精進料理では道元の赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)と言うのがあるのですが、そういった気持ちも込めています。

湯豆腐屋さんの前にも他の仕事をされていたみたいですが、料理と関わる仕事がしたかったんですか?

米川

そうですね、湯豆腐屋の店長をする前はフランス料理のウェイター、フランチャイズの寿司屋の店長、夜の木屋町でバーテンなどをしていました。本当は国際的に世界を飛び回る仕事をしたかったんです。(笑)でも、いつか世界中に豆乳ラーメンのお店を出す夢を持ってます。

このお店は国際的に有名になってきていると聞きましたが。。。

米川

そうですね海外のブログに紹介されてから海外のお客様が増えました。ラーメンが好きなベジタリアン系の外国人が増えているのと、京都らしい雰囲気が好まれるみたいです。

どうして国際的な仕事がしたかったんですか?

米川

若い時、ヨーロッパによく旅行に行っていて、現地の料理を食べて美味しいと思っていたんですけど。日本料理のお店は高級なお店しかなくて、リーズナブルなお店だとそんなに美味しくなかったんです。あと、ヨーロッパ各国にチェーン展開している有名と思われるラーメン屋さんに入ったんですけど、日本のラーメンとはまったく違う斬新なラーメンで、ラーメンと一緒にワインとかが出てきてびっくりしたんです。

海外の食文化と融合したお店もいいですが、日本の和の文化をもっと正確に自信をもって海外の人々に伝えれるような環境を提供できるような仕事がしたいですね。

豆乳ラーメンは日本から発信しても恥ずかしくない禅の和文化とも融合した形でおもてなしするタイプの経営業態ですので、それだったらいつかは海外に出せるんじゃないかなと思ってます。

それはいつ考えたんですか?

米川

そうですね、最初に店を出す時はまったく視野になかったのですが、数年前から海外からのお客様が増えて来て「うちの国でも出店してくれ」とよく言われます。なので、いずれは出そうとは思っているんですけど…。そのためには資金や人脈も必要になってくるので集まり次第着手しようと思ってます。

今までこのお店を通していろんな人にあったと思うんですけど、その人脈を使ってということですか?

米川

そうですね、今はFaceBookで外国人の人達と簡単につながることが可能ですので、食べに来たお客様で仲良くなった方々と繋がるようにしています。あと、高校時代の親友と久しぶりに再会して話したのですが、彼も若い頃はフランスに蕎麦屋を出したいという夢があったんですけど、修行の途中で腰を痛めてしまって挫折したらしいのです。今は日仏会館に勤めているので、フランスとのコネクションを持っている人なので、一緒にフランスに出店する計画を立ててはいます。

それはパリにですか?

米川

パリかな、多分パリあたりです。パリで流行ればまたどんどん他の国にも出店したいとは思っているんですけど。外国の方に色々聞くとパリか、ニューヨークかその2箇所に最初に出して、そこでブレイクしたら世界中どこでも出せるんじゃないかという話でした。で今のところパリの方が濃厚ですね。

フランスの方が日本好きな方多いし、日本料理も好きだし、禅とかにも興味があるみたいなのでそう言った意味ではフランスは魅力的かなと思いますね。

豆禅のお客さんの40%は外国の方だとお聞きしたのですが。それはカウチサーフィンですか、それとも京都フーディですか?

米川

京都フーディですね。京都フーディが外人客の8割9割を占めてますね。

前にここで京都フーディがゲストシェフナイトをやったとお聞きしたのですか?

米川

そうそう、ゲストシェフナイトというのもやったことがありますね。京都フーディさんが仲良しのシェフの方を連れてきてくれて、それからその方がちょくちょく来てくれて、その方がひらめいたの料理を出す、という感じでやったんです。

斬新で、酒粕豆乳ラーメンっていう、また更に一歩先行く豆乳ラーメンを一晩だけ出すっていうイベントだったんですけど。ここはイベントで何してもいいというお話をしていたので、企画してやってもらったんですけどね。

ここではお店だけじゃなくてイベントもやっているんですよね。それはなぜですか。

米川

このお店は宣伝広告費用を一切使っていなくて、お金を出して雑誌に載せるというのは一切やっていないんです。その代わりに豆乳ラーメンを気に入ってくれたお客様の中で、イベントをしたいと思って頂いた人にイベントをしてもらうことによって、その人たちが宣伝して人を呼んでもらってクチコミをしてもらった方がお互いに得になるかも、という考え方です。

カウチサーフィンをやっているって聞いたんですけどそれはどうして始めたんですか?

米川

外国のお客様が増えてきて英語で対応しなければいけない場面が増えてきたんです。でも、よく海外に行っていた時から10年以上、英語の世界から離れていたので僕の語学力がかなり落ちていたんです。それで、緊急で英語をマスターしたいと思ったんですが仕事と家事、育児があるので語学教室にも通えないし時間がまったくないので無理と思っていました。そんな時に、お客様からカウチサーフィンしてみたら?という話で、その時、初めていろいろ聞いてみると、ここで泊まらせてあげる代わりに英語でコミニケーションを取らなければいけないからそれで英語が身につくという話でした。最近、そういう人が結構多いっていうことだったので、いいかなと思ったんです。もともと日本人がここに泊まることがあったのでそれがただ外国の方になるだけなので、それだったらそれの方がいいかなと思って。それで始めたんです。

登録してから1、2年は怖いから放置してたんです。どんな人が来るかわからないと思ってました。でもある日、日本人1人とハワイの方2人の、3人で「返事をくれなくてもとにかく行きます」とメッセージがあったんです。とにかく、「あなたのお店に食べに行くので、もし泊まれたら泊めて欲しいです。」って書いてあって、僕もそれを読んで「おお!」と思って、直談判みたいな、でほんとにいらっしゃったんですよ。でその男性が尺八奏者の方だったんです、でその方がハワイから来た2人に作った尺八を渡す日だったらしくて、それをここで渡していたんです。私が尺八をしてるって知っていたみたいで「この人なら泊めてくれるだろう」というので来られたみたいなんです。すごいなと思いながら、受け入れたんですね。その時に僕も吹っ切れたというか、カウチサーフィンできるな、と思ったんですよね。

それから次に受け入れたのは韓国の女性の方でした。うちの奥さんのお姉さんが韓国に嫁いで子供もいて、いずれ、子供が大きくなった時に交流したいと思ってました。お店で韓国語会話教室とかもやってたので、奥さんは参加していたりしてました。そういう流れでカウチリクエストを受け入れてみて、徐々に始めたていう感じですね。うちの奥さんは子供たちに国際感覚を養って欲しいみたいで、そうゆう意味では楽しい環境なんじゃないかなと思っています。

子供たちは楽しんでいるみたいですね。

米川

そうですね、最初だけちょっとシャイだけど慣れたら仲良くなるは早いですね。

さっき、尺八の話が出ましたが、尺八をはじめるきっかけはなんだったんですか?

米川

海外に行くときに、少なくとも日本文化の一つを身につけてから海外に行ったほうがいいかなと思ったんです。もともとトランペットを吹いていたので、音楽を演奏するのは好きでした。しかし、湯豆腐屋をしてる時に、休憩時間に練習するんですけど、お店で庭を眺めながらトランペットを吹いているとなんか似合わないなと思いました。お店のBGMがお琴と三味線と尺八の曲を流していたので、その中で興味を持ったのが尺八だったんです。いつもこれはどんな楽器なんだろうと思いながら聞いていて、いつかやってみたいなと思っていたんです。たまたま知り合いの結婚式の新郎の友人代表で尺八を演奏している人がいて、初めて演奏できる人を見たけたので、そこで声をかけて、その人の師匠を紹介してもらって今はその人に習っています。

尺八は初めて何年になるんですか?

米川

10年以上になります。準師範の免状は持っているので人に教えることはできます。ティーチャーレベルですね。1人だけ弟子がいます。

ラーメン屋さんの弟子はいないんですか?

米川

いないですね。でも弟子がいればいいなとは思いますね、海外や、日本にお店を増やすとしたら、1人では無理なので募集中です。

やっぱり、豆乳ラーメン専門店「豆禅」が国際的になって欲しいと思いますか?

米川

そうですね。豆乳ラーメンと日本文化、いわゆる『禅』、座禅とか尺八と一緒に海外に出店出来たらいいなと思っています。僕だったらお店をやりながら空いた時間に尺八も教えられます。別に尺八じゃなくてもいい。それが書道や、華道でもいいんです。海外出店では、豆乳ラーメンも食べられて日本の文化も学べるお店を出すというのことがコンセプトの一つです。

最近、日本人じゃない人が日本料理店を出しているのはどう思いますか。

米川

そうですね、いいことじゃないかなと思います。少なくとも日本のことが世界に広まってるのは確かです。でも、うちのお店を任せるなら、料理の中にも日本で培われた文化的な経験が必要なんじゃないかと思いますね。何か一つでも日本文化に精通してて欲しいですね。

では、最後に読者に伝えたいことがあればお願いします。

米川

とにかく、自分の興味の有ることについての海外の国に行って欲しい、ということですね。日本の国際化が急速に進む中、日本人で海外に行きたがらない人とか、どうやったら国際交流できるんだろうって思っている人が結構いると思うんです。だから、豆禅がその手助けをできるお店にしたいと思っています。

話を進めれば、日本人が海外の豆禅に泊まりながらお店でやっているイベントに参加すれば、現地の人と交流ができるというような流れを作れたらいいなと思ってます。そうすればもっとスピーディに日本人が海外に出ていくことができるんじゃないかなと思っていて、その機会を作れるようなお店にしたいんです。

昔は日本人が海外に行く時ってツアーが多いんです。バスに乗って観光地を巡って、いいホテルに泊まって、みたいな感じですかね。でも、僕はそれはちょっと寂しいかなと思うんです。海外に行くんだったら日常生活に近い経験、現地の人と仲良くなったり、現地の人がよく行くお店に行ったり、長期でチープに滞在したり、出来たらいいなと思います。ゆくゆくは世界中にチャイナタウンがあるように、豆禅を中心に様々な日本の文化を輸出するようなコミュニティが形成できればいいなと思っています。そんな豆禅の趣旨を理解して一緒に頑張ってくれる人いまへんやろか?

米川実 プロフィール

1972年1月8日生、京都出身。若い頃より一流フランス料理店、寿司屋、有名フードバーなどで経験を積み、自身の父が経営する湯豆腐屋にて10年間料理長を勤める。2004年32歳の時に独立、京都下鴨に豆乳ラーメン専門店「豆禅」をオープン。有名ブロガーから取材を受け、テレビ、雑誌、その他のフード系ブロガーからの取材が相次ぐ。

 

 

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