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フレンチレストランオーナー 菊地美升氏インタビュー | JAPAN TWO

フレンチレストランオーナー 菊地美升氏インタビュー

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東京、六本木のフレンチレストラン「ル・ブルギニオン」。都内に数あるレストランの中でも人気店の1つである。オーナーシェフの菊地氏は本場フランスで修行を積み、2000年に独立。「今のフランスをお客様に感じてもらいたい。」と語ってくれた菊地氏の料理に込めた想いに迫る。

料理の道に進んだきっかけを教えて下さい。

菊地美升氏 (菊地)

中学生の頃から漠然とシェフになりたいという想いがあって、高校卒業後に調理師学校へ行きました。というのも、料理を作ることが嫌いじゃなかったんです。それに、食べることが好きでした。両親が食料品店を営んでいて忙しかったので、店先から持ってきたウィンナーと野菜を炒めたり、卵焼きを巻いてみたり、簡単な料理をよく作っていました。高校に入ってからは、学校に持っていくお弁当を自分で作っていました。

なぜフランス料理を選んだのですか。

菊地

調理師学校では中華料理、日本料理、西洋料理とコースが分かれていたのですが、西洋料理の先生がかっこよく見えたんです。先生が来ているエプロンやコック帽、「フォアグラ」のようなそれまで知らなかったフランス語に憧れて、フランス料理に進もうと思いました。

憧れから料理の道に入って、大変だったことも多かったのでは。

菊地

やはり仕事を始めた最初の3年が一番大変でしたね。社会人になって給料をもらって働くことも初めてだし、全く知らない料理の世界に入って、仕事もできなければ、知識もない。本当に毎日が辛かったです。早朝に家を出て、帰ってくるのは深夜、寝たと思ったらもう起きての繰り返しです。毎朝、「店に着かなきゃいいな。」と通勤電車の中で思っていました。世の中で一番不幸な気がしていましたね。でも、知識も技術もないところから、2年目、3年目とだんだん出来るようになって、少しずつ仕事がおもしろくなっていきました。

最初のお店はどのくらい働いていらっしゃったんですか。

菊地

最初の店には3年半いました。その後、フランスへ食べ歩き旅行に3ヶ月行きました。そのままフランスで働こうとも思ったのですが、やはり言葉もわからないし、技術もなかったので、一度日本に帰国して他の店で1年ほど働きました。

その後、フランスへ修行に行かれたんですよね。

菊地

はい。フランスでは、1年に1件ずつ地方のレストランを周りながら4年半修行をしていました。最初に紹介してもらった店で3ヶ月働く予定だったのですが、とにかく言葉が通じなくて、見事に3週間でクビになってしまったんです。その後、なんとか先輩が紹介してくれた店で働けることになりましたが、最初の1年は必死にフランス語の勉強をしました。 言葉ができるようになって、日本ではただ先輩に怒られないように働いていたのが、自分で色々と考えながら仕事をするようになりましたね。自分には、日本よりもフランスが合っているんじゃないかと思うほど楽しかったです。

そのままフランスで働こうと思わなかったのですか。

菊地

いや、それは思いませんでした。確かに楽しかったですけど、やはり日本人ですし、日本に帰って30歳でシェフになるという目標もありましたから。フランス人の彼女でもいたら、そのまま住み着いて働いていたかもしれませんね。

フランスでのご経験が、ご自身のお店の軸になっているのでしょうか。

菊地

そうですね。「ル・ブルギニオン」という店の名前も、フランスで最後にいたブルゴーニュ地方が由来になっています。その頃、働いていた店ではある程度仕事も任せてもらえたし、友人たちと楽しく過ごす時間もあって、とても思い入れがあるんです。

ご自身のお店のこだわりを教えて下さい。

菊地

料理はもちろんこだわりますが、それよりもお客さんや店で働くスタッフ、みんなが楽しめる雰囲気を大切にしようと思いました。そのために、スタッフに対しても怒るところは怒るけれど、みんなでくだらない話をしながらまかないを食べたり、休むときはきちんと休んだり、できるだけ良い関係を作るように心がけていますね。

「フレンチ」というと、どこか緊張してしまうお客様もいらっしゃると思いますが、そういった意味で何か心がけていることはありますか。

菊地

確かに、フレンチとイタリアンでは、フレンチに行くほうが緊張感があると思います。でも、それは嬉しいことだと僕は思います。例えば、「今日はフレンチに行くから、どんな洋服を着ていこうか。」とか、お客様が期待を持って店に来て下さるわけですから。僕たちの仕事は、そうやって期待を持って来てくださったお客様をどうおもてなしするかだと思います。

僕の店に関して言えば、入口に行くまでの間にアプローチがあって、明るい色合いなので堅苦しい雰囲気はないと思います。店内もそんなに広くないので、どちらかと言えばガヤガヤしていますし、初めてのお客様でも割と早く緊張がほぐれるんじゃないでしょうか。

お料理のこだわりはいかがですか。

菊地

やはり一番大切にしているのは、お客様に喜んで頂ける料理を作ることです。それから、フレンチらしい華やかさや季節感でしょうか。あとは、新しい料理でも自分らしさを取り入れるようにしています。いきなり最新の技術を使って、これまでと違う料理をお客様に出しても、「あれどうしたの?」となってしまいますしね。

自分らしさとはどのような所でしょうか。

菊地

料理を通して、できるだけ今のフランスを感じてもらいたいと思っています。毎年、2週間ほどフランスに滞在して、今話題のレストランで働くのですが、そこで学んだ味付けや盛付けを、僕なりにアレンジして料理に取り入れています。日本のフランス料理と違って、フランスのフランス料理は味付けもしっかりしていますし、ソースも少し重いです。でも、日本人は普段、あっさりしたものを食べることが多いですよね。そういった意味では、フランスのフランス料理をそのまま出すのではなく、僕の日本人としての感覚を大切にしながら、軽さや繊細さを出すようにしています。

これからどのようなお店を目指していきたいですか。

菊地

お客様にもスタッフにも恵まれて、とても良い店だと思っているので、あまりどのような店にしたいというのはないですね。例え店を大きくしても、それだけ「ブルギニオン」という店の色が薄まると思います。それに、僕もお客様に会いたいですし、お客様とつながることのできるお店であり続けたいです。

周りの方々とのつながりをとても大切にされていますね。

菊地

そうですね。19歳の頃から僕のことを知っていて、店を訪ねて来て下さるお客様もいらっしゃいます。お客様、スタッフ、生産者さん、大家さん、料理人の先輩や後輩はもちろん、店のご近所さんまで、周囲の方と良い関係でないと店は続けられないと思います。近所のおじいちゃんに、店のスタッフがとても可愛がられていてお菓子を頂いたりするんですよ。いつも気にかけて下さるのでとても嬉しいです。

どんな仕事にも当てはまることだと思いますが、やはり店は一人じゃできません。一人欠けてもできないです。今の環境を続けていくためにも、よりお客様に楽しんで頂くことはもちろん、スタッフが目標を持って働けるように、これからも進化し続けたいです。

菊地美升 プロフィール

1966年、北海道出身。調理師学校を卒業後、20歳で東京・六本木「オー・シザーブル」に勤める。25歳のときにフランスへ渡り、ブルゴーニュ、モンペリエ、イタリアのフィレンツェで修業を積み帰国。東京・青山の「アンフォール」を経て、2000年に「ル・ブルギニオン」をオープンする。

 

 

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