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生産者 貫井香織氏インタビュー | JAPAN TWO

生産者 貫井香織氏インタビュー

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就農しようと思ったきっかけはなんですか?

貫井香織氏 (貫井)

大学を卒業してから東京にある会社に就職して、7~8年くらいコンサルティングの仕事をしていました。お客様の企業の発展のために採用のお手伝いをしたり、広報のお手伝いをするというように「他企業のお手伝いをする」という仕事だったんですよね。それもすごく楽しかったのですが、時間が経つにつれて段々と「外部の者としてお手伝いをするのではなく、内部の者として何かを手がけてみたい」と思うようになりました。そのときに「じゃあ実家がやっている農業の幅をもっと広げていきたいな」と思うようになって、会社を辞めて就農したのが7年前のことですね。何か手がけたいと思ったときに、私の実家はたまたま事業を営んでいて、たまたましいたけとお茶を作っていたからそれをやろうと思った、という自然な流れで就農しましたね。

今一番力をいれていることや今後力をいれていこうと思っていることは?

貫井

農家なので、「美味しいものを育てる」というのがもちろん一番大事だと思っています。でもそこからさらに発展して、育てたものをどうやって楽しむかを提案したり、育てる現場を一緒に楽しんでもらうというような活動にも力をいれていきたいと思っています。お客様が実際に山に行って自分の手で収穫をしたり、種菌を植えてみたりと生産の現場を体験すると、記憶に残るだけでなく食べ物に対しての気持ちがより強くなるんですよね。だからこれからは、育てる現場を実際に体験してもらえる活動や、しいたけのおいしい食べ方を提案していけるような活動をして、消費者の方々との繋がりをより密にしていきたいですね。

実際にどのような活動をされましたか?

貫井

先週は宮城県の石巻市に行ってきました。「廃校だった学校を漁業や農業の体験学校に再生しよう」という活動があって、その一貫としてしいたけ栽培をしたいと提案したんです。それで実際にしいたけ栽培をすることになって、先週皆さんと原木に空けた穴にしいたけの菌である種駒を植えつける「駒打ち体験」をしたところです。



それから、この前は地元のケーブルテレビの会員様向けに「しいたけ狩り体験」も行ないました。意外と自分が食べているものがどのようにできているのか知らない人って多いので、こういう体験は子供だけでなく大人の教育・勉強にもなるんです。原木しいたけに関しても、どのように栽培されているのか見たこともないし、原木栽培というのを意識して食べたことがないという人がほとんどなので、すごく良い経験になったのではないかなと思っています。
他にも、埼玉県産の農産物を食べたり買ったりできる農業イベントなどにも、タイミングが合えば出展したりしていますし、レストランでバーベキューイベントも開催しました。やはり生産者と話す機会や一緒に農産物を食べる機会があると、食材について色々知るきっかけにもなるだけでなく、食材に対する気持ちも変わります。 このように「農業をやって、原木しいたけについて知ってもらって、食べてもらう」というところまで皆さんに届けていきたいなと思っています。

クックパッドで原木しいたけの調理法などを紹介するようになったきっかけはありますか?

貫井

イベント販売をしていると「どういう風に食べるのがおいしいの?」と聞かれることが多いんですよね。とはいえ、全てのお客様に詳しく料理法をお伝えできるわけではないですし、直売が中心とはいえスーパーの産直コーナーなどでも販売していますので、そうすると食べ方などを直接提案しようがないんです。また直接ウチのお客様でなくても、「しいたけの美味しい食べ方を知りたい」とネットで検索される方に紹介しようと思ったのがきっかけです。

様々な加工品も販売されていますが、なぜ加工品を作るようになったのでしょうか?

貫井

こういった加工品に関しては、人との繋がりのおかげですね。知り合いから加工会社の方をご紹介頂いたり、直接「貫井園のしいたけパウダーを使いたい」とお問い合わせを頂いたりときっかけは様々です。「きのここあ」のようにパートナーの方から提案してくださって商品化したものもありますし、私自身が「こういうものがあったらいいんじゃないかな」と思ったものを作ることもあります。



例えば、4月から発売し始めた「しいたけカレー」は、「売っているカレールーは化学調味料や保存料が気になるけど、自分でスパイスをミックスするのは難しいな」という私の悩みが出発点です。化学調味料や保存料を使わずに、自然のスパイスと干し椎茸のダシでカレーを作れるというもので、具となるしいたけだけでなく、玄米もセットになっているので、あとは他にお好きな材料を足してもらえれば簡単に本格的なカレーを作ることができます。



このような加工品を作るようになったのには、干ししいたけの色々な食べ方を知ってもらいたいという思いがありました。最近は、干ししいたけを食べる機会というのが減ってきているので、加工品なども通して今までと違った干ししいたけの食べ方も提案していけたら良いなと思っています。

今後の目標はありますか?

貫井

「貫井園のしいたけおいしいよね」「冬になったからしいたけ食べるんだったら原木しいたけにしようか」というように、日常生活の中で皆さんの手の届く範囲で原木しいたけを広めていけたらいいなと思っています。
しいたけというのは日々の生活の中で食べる日常食材ですし、これからも日常食材でないとダメだと思っています。でも日常食材であり続けるためには、私たちが作り続けるだけでなく、減っていっている原木しいたけの生産者を増やしていく必要があるんですよね。生産者が少なくなってしまうと、希少価値が生まれて原木しいたけとしては単価が高くなります。単価が高くなるのは生産者にとっては良いことかもしれませんが、トリュフや松茸のように高くなると日常的に食べられなくなるんです。私は単価が高くて皆さんに食べてもらえないものを作るよりも、毎日の食事の中で食べてもらえるものを作っていきたいんです。原木しいたけが流行って有名になって注文が多くなる、というのも会社としては大事なことかもしれませんが、うちは小さい農家農園なので生産量も限られていますし、やはり「流行り」というのは終わりがあるものじゃないですか。だから、うちでは手の届く価格でおいしいものを作り続けて、それを日常的に皆さんに楽しんでもらえて、なお且つ経営が成り立っている、というのを目標としています。

(注:椎茸には、原木栽培と菌床栽培という2つの栽培方法があり、現在国内で流通する生しいたけの8割以上が菌床栽培によるもので、原木栽培の生産者は年々少なくなっています。)

ホームページに英語版もありますが、海外向けに販売はしていますか?

貫井

すでにヨーロッパに卸してはいますが、貫井園のオンラインショップでの販売に関してはまだ準備中です。でも干ししいたけやお茶のような乾物は送れますし、シンガポールや香港など生しいたけも送れる国もあるので、今年中には海外向けの販売も始めたいなと思っています。

海外向けに販売することに関して何か目標はありますか?

貫井

販売をする地域と客層の幅を広げていくことですね。
先ほど少しお話したように、フランスとスペインとイタリアには、干ししいたけとお茶をすでに卸しているんです。でも、販売店が日本食材店なので、客層が現地に住んでいる日本人と、日本食にすごく興味のある方に限られてしまっています。
今はまだ色々な国で、日本の食材が日常的に買えるような状態になっていないんですよね。例えば、お茶に関しても、良いものを飲んでもらっておいしさを知ってもらいたいのに、安価なお茶が輸送費によって高く売られているのが現状です。でもそれってお茶の文化としても、お茶の業界としても良いことではないし、先が見えないと思うんです。だから、海外の皆さんに本当のおいしさを知ってもらう機会を作るためにも、お客様が欲しいと思ったときに買うことが出来る環境を作りたいです。オンラインで買えるようなルートが有効だと思っており、今後はネット販売で地域と客層の幅を広げていきたいと考えています。

記事を読んだ人にメッセージをお願いします。

貫井

是非一度日本に来てもらえれば嬉しいです。JAPANTWOに載っているような場所を訪ねて頂いて、実際に日本の良さを感じてもらえたらいいなと思います。また、そのときに是非お茶を飲んだり、原木しいたけを食べてみてもらえたらなと思います。

プロフィール

貫井香織
1978年 埼玉県生まれ。大学卒業後、コンサルティング会社等を経て2008年に実家の家業である「お茶としいたけ 貫井園」に就農。貫井園は、原木しいたけ栽培において、農林水産大臣賞4度受賞。

 

 

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